2008年06月30日

日本直輸入のラーメン店、ついに登場




世界中の料理がそろうグルメな街・サンパウロですが、なぜか美味しいラーメン店が極端に少ない・・・と嘆いていたのは昨日までのこと。なんと、今月18日、日本直輸入の麺や味噌を使ったラーメンを出す店がリベルダーヂにオープンしました。

その名は「ラーメン和(かず)」。母体は、デリバリー弁当や和風仕出し料理の店として知られる「びすとろかず」。 ここと、日本のラーメン店「味噌屋」が提携し誕生したのがこの店であります。

かつては和風スナックだったという店は、それはそれは美しくリフォームされ、居心地は抜群。6名ほどが座れるカウンター席と、二人掛け・四人掛けのテーブル席が配置されています。年季の入った店が多く連なるリベルダーヂで、外観も内装もひときわ輝いています。まるで、日本の郊外型都市

メニューには、味噌、塩、しょうゆの3つの味に、それぞれ「味噌」「味噌チャーシュー」「味噌野菜」「味噌ねぎ」などといった4タイプがあります。スタッフにお勧めを聞いたところ、迷わず「味噌!」との答えが返ってきました。というわけで今回は「味噌野菜」に挑戦。

黒い厚手のどっしりとしたどんぶりで出てきたラーメンは、キャベツやニンジンなどの野菜炒めがこんもり盛られ、今どきのラーメンをほうふつとさせる姿です。麺はやや太めて軽く縮れていて、しっかりとしたかみごたえ。スープを一口すすると、思わず「おいしいっ!」と声が漏れてしまいました。確かに、塩味も味噌の風味も申し分なし。日本で食べるラーメンと変わらないような気がします。

ちょっと残念なのが、チャーシューが薄めの一枚のみだったこと。もちろん、別料金でトッピングとして足すこともできるのですが、肉も野菜も一度に欲張りたい私にとってはちょっと物足りなく…。おとなしく「味噌チャーシュー」にしておけばよかったかしら?友人が食べた「味噌ねぎ」は、上品な白髪ねぎがふんだんにトッピングされ、なかなか美味しそうでした。こういう手間のかかった一品は、普段のブラジル料理ではなかなか見られないものですよね。

味噌がこれだけ美味しいと、次は塩、しょうゆと試したくなってしまいます。ところがやはり直輸入だけあって、お値段が高めなんです。基本の味噌ラーメンでR$21、約1300円。最も安いしょう油・塩ラーメンでR$17。おにぎりや半ライスがつくわけではなく、純粋にラーメンだけでこの価格なので、かなり高級ですよね。それでも美味しいから、やっぱり、たまには来てしまいそうですが…。

私が訪れたオープン5日目の平日は、ランチタイムに行列が出来るほどの人気ぶり。ちょうど、皇太子さまも訪れた日系移民100周年の記念式典に出席した日本からのお客さんたちが、大挙してリベルダーヂに来ていたようでした。地球の裏側で、日本と変わらない味を堪能できることに、皆さん驚かれたのではないでしょうか。

さて、長らくお付き合いいただきましたサンパウロの食レポートですが、実は今回が最終回です。次回からは、観光地としても人気の歴史ある町、バイーア州サルバドールの食事情をお届けします。お楽しみに!

  

Lamen Kazu
RuaThomaz Gonzaga, 51, Liberdade, Sao Paulo, SP, Brasil
Tel +55 11-3277-4286

Caolin
  

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2008年06月27日

今夏のブラジル人ミュージシャン来日速報!




みなさん、いかがお過ごしでしょうか?首都圏では雨が続いていた中、本日は久しぶりに晴れ間をのぞかせています。来週から7月、夏はそこまで来ています!!

今年はブラジル交流年ということもあり、この夏には例年にないほどの多くのブラジル人ミュージシャンが来日、公演を予定しています。早速いくつか紹介してみましょう。

まずは、昨年15年ぶりの来日を果たしたエグベルト・ジスモンチ。ギターやビオラ・カイピーラ、ピアノといった楽器を圧倒的なテクニックで演奏すると、その高い技術が話題になりました。そのルーツとしてインディオ達の伝承歌やアフリカのリズムを感じ取ることができ、ブラジル音楽の深い世界観を提示してくれました。今年はオーケストラの共演(!)と単独ステージの2回が予定されています。

■ジスモンチ オーケストラ コンサート
日時:7月3日(木)19:00
会場:紀尾井ホール
共演:東京フィルハーモニー交響楽団

■エグベルト・ジスモンチ(単独公演)
日時:7月7日(月)19:00
会場:浜離宮朝日ホール

同じく7月に来日するのが、なんとアマゾンの密林で暮らすインディオのカランジャ族。今まで、酋長クラスのインディオが日本に来日したことはあったのですが、部族が総出で来日するのはこれが初のケースだとか。原始的でティピカルな歌と踊りを披露するそうです。ブラジル音楽の原点がここにある?!

■ブラジル、アマゾンの文化~カラジャ族の芸能
日時:7月16日(水)・17日(木)19:00
会場:草月ホール

続いては、バイーアの有名なサンバ・ヘギの集団、オロドゥン。愛知万博の時にジュニア(子ども)チームが来日しましたが、今回はレギュラーメンバーとなります。サンバ・ヘギは日本でもだいぶ知られていますね。リオのサンバとは違った、よりアフリカ寄りの黒いグルーヴ感を味わいましょう!

■オロドゥン日本公演
日時:8月23日(土)
会場:佐渡島(他、東京、沖縄等予定。)

ブラジルの現役文化大臣、ジルベルト・ジルも10年ぶりの来日が決まりました。新アルバム『Banda Larga Cordel』をリリースしたばかりで、気を吐いているところです!!

■ジルベルト・ジル
日時:9月11日(木)
会場:国際フォーラム(他、名古屋、横浜等予定)

最後に、この人も超大物、実に16年ぶりの来日となるのがジョルジ・ベン・ジョール。あの「マシュケナダ」の作曲者です。会場は昨年アザ・ヂ・アギアが出演した代々木のブラジル・フェスティバルの特設ステージ。ブラジル人観客も全国から集まってきて盛り上がりは必至です!!

■ジョルジ・ベン・ジョール
日時:9月7日(日)
会場:代々木公園(第3回ブラジルフェスティバル)

他にも、昨年来日したミュージシャン夫婦が自らのグループで再来日したり、ファンキ界でブレイクを果たした女性シンガー、MPBの中堅女性シンガーがピアニストと一緒に来日、などなど、水面下ではいろいろ決まりつつあるみたいですよ。公式発表がありましたらこちらでも発表しますね!!


Willie Whopper
  

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2008年06月26日

アマゾンの果物 ジェニパッポ・1




ジェニパッポは、アマゾンから東北ブラジル地方の果物の一種です。アカネ科で、学名はジェニパ・アメリカーナ。ペルー・アマゾン地方では、ウイトと呼んでいます。ジェニパッポの成る樹を、ジェニパペイロと呼びます。高さは数メートルから十数メートルくらい。どなたが命名したのか知りませんが、和名が愉快な植物です。それは、チブサノキ(乳房の木)。果実は、ふくよかな卵形で先端に乳首のような突起があります。長径10センチ前後、短径7~9センチくらいなので巨乳ではありません。

前回、ピンガ(サトウキビ焼酎)にカジューの汁を加えた田舎カクテルのお話しをしました。ジェニパッポも同様な使い方をします。ただし、アマゾンのかなり田舎でしか見たことがありません。場所は、バイショ・アマゾナスと呼ばれる本流に沿った広大な湿地帯。そこを網の目のように水路が走っていて、岸辺にフルタンチと呼ばれる水上家屋があります。フルタンチは民家もありますが、雑貨屋さん、バール(飲み屋さん)を兼ねているお店もあります。付近の住民は、ほぼ100%がピラルクーなどをとる漁師さんです。魚族の宝庫地帯なのですが、蚊も多いところとしても知られています。

夕方の吸血虫を避けるようにフルタンチに入ると、黄色っぽい木の実が2つ3つカウンターの上に置いてありました。何だと聞いて、ジェニパッポだと教わりました。樹に成っているチブサノキの果実は表面がつるっとした美乳型ですが、カウンターに乗っていたのは、熟れてシワシワ。思わず老婆を思いだして笑いました。日が暮れると付近の漁師たちが三々五々、フルタンチのバールに集まってきます。ピンガを注文した漁師は、カウンターにあるシワシワのオッパイを輪切りにして、コップに汁をたらします。だれにことわる様子もないので、使いたい奴は勝手にやってくれというバールがわのサービスのようでした。私もやってみましたが、酸味があって、かなり独特の風味のカクテルでした。田舎の俗称でしたが、この飲料は「シェーロ・デ・ムラータ」と呼ぶんだそうです。シェーロは、匂いとか香り。ムラータというのは、黒人とインディオの混血女性のこと。すなわち「ムラータ娘の匂い」というような意味でしょう。いわれてみると、たしかに体臭のような香りにも感じます(笑)。

ジェニパッポは、ジュース、アイスクリーム、お菓子、シロップ、リキュールなどにして賞味されますが、独特の匂いがあるため、好き嫌いが分かれるみたいですね。薬用効果も知られていて、強壮、食欲増進、そしてマラリアの治療に効くとされています。

グランデ・オガワ
  

2008年06月25日

宮沢和史&ガンガズンバ~ブラジルツアー2008




トゥド・ベン、皆さんお元気ですか? 移民100周年の本番を迎え、日伯両国のメディアも大きく取り上げていますが、一過性のニュースではなくて、この機会に生まれた新しい交流が今後も継続発展していけばと思います。

政治的な交流はいまだ表面的な感がありますが、文化・経済分野では着実に新しいスタイルの交流が生まれています。未来の国とずっと言われ続けてきた南の大国ブラジルですが、やっと未来が現実になりつつあるようです。

日本の23倍もあり、豊かな国土に溢れる資源・エネルギーを活用する技術をえた今、世界的にもかなりパワフルな存在感を発揮しています。エタノールやデジタルテレビといった大事業の他、両国の大中小企業が21世紀のビジネスをリサーチ/スタートさせています。

そういえばつい先日麻生大臣が来リオし、ラゴアにブラジル国花イッペを植樹していきました。なかなか地味な記念行事でしたが、若い頃にブラジルに住んでいた経験もある大臣には、今後もブラジル良識派政治家として頑張ってもらいたいですね。

来月には本稿のタイトル:宮沢和史&ガンガズンバ~ブラジルツアー2008が4都市(クリチバ・サントス・サンパウロ・リオ)で開催される予定です。伝統芸能の紹介が多いなかで、現在進行形のバンドによるライヴはとても楽しみですし、宮沢和史さんのメッセージが日系人/ブラジル人/日本人にどのように届き反響するのか興味しんしんです。

★ブラジルツアー情報(ポルトガル語)
http://www.gangazumba2008.com.br

★ガンガズンバ・オフィシャルサイト(日本語)
http://www.gangazumba.jp/

ではまた来週、チャオ。

TETSU
  

2008年06月24日

精彩欠くセレソン

ブラジル代表(以下、セレソン)が不調です。欧州各国のリーグ戦終了に合わせ、親善試合2試合と2014W杯南米予選2試合が行われました。

親善試合はシアトルでカナダと対戦し3-2で勝利。勝ちはしたものの、カナダに押される場面も多く心配させる内容でした。1週間後、ボストン近郊のフォックスボローでベネズエラと対戦。いいところなく0-2で敗れ、対ベネズエラ戦史上初の敗戦を喫しました。

W杯予選は、まず6月15日敵地アスンシオンに乗り込んでパラグアイと対戦。パラグアイにきっちり型にはめられた格好で、0-2で完敗。試合前からパラグアイは「今までのパラグアイとは違う。今までブラジルとは負けないように試合をしてきたが、この試合は勝つために戦う。」と公言してきたにもかかわらず、セレソンは意地も見せることなく敗れました。特に後半パラグアイが1人退場になった直後に速攻で2点目を決められた場面は、目を覆いたくなるほどのお粗末さ。

6月18日、地元ベロリゾンテのミネイロン・スタジアムに宿敵アルゼンチンを迎え、負けられない試合。一方のアルゼンチンも15日エクアドルとホームで対戦し、後半48分にやっと1-1に追いつくという不甲斐ない試合の後で絶対に負けられない状況。試合はお粗末の一語に尽きます。どちらも決め手がなく0-0で終了。どちらかというとアルゼンチンが地元でやっているかのよう。セレソンは全くゲームを作ることができませんでした。
一連の試合を見て感じたことは、長期にわたって不調のロナウジーニョと左膝を手術したカカが召集されず不在という点で相手チームに与える脅威は少なくなっていたでしょうが、不明確なゲームプランと不可解な人選および交代はドゥンガ監督の責任によるものです。

特に気になったのは、ラテラル(サイドバック)のプレーの精度の低さです。80年代後半からブラジルサッカーの攻撃ではラテラルの重要性が増しており、ボール支配、ボールの前進、深いゾーンまで攻め込んでのセンタリング等のラストパスまで、幅広く正確にプレーしなければなりません。ブラジルは欧州と異なり、サイドに張り出したMFやFWがいませんから、その重要性は推して知るべし。今回起用のFWのアドリアーノやルイス・ファビアーノは大型でヘディングも強い選手ですから、センタリングが正確であれば、ゴールチャンスが増えたはずですが、いかんせん右のマイコン、左のジルベルトともにあまりにもセンタリングが下手すぎました。センタリングの正確性では、右は召集されていないシシーニョ、左はベンチにいたクレベル、この2人のほうが格段に上です。

アルゼンチン戦の翌日、チリがベネズエラに勝って4位に上がり、ブラジルはプレーオフ権の5位に転落(4位までがW杯出場)。次の試合は9月ですが、それまでに立て直せるのでしょうか?


川原崎隆一郎
  

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2008年06月23日

日系移民がもたらした食文化の「今」



日本移民100周年記念行事で沸いているサンパウロです。日本移民の日の6月18日がある今月いっぱいは、特にイベントや特別番組などが目白押し。この機会に、多くのブラジル人が日本文化に触れ、移民の歴史を知り、日本への思いを高めてくれることでしょう。

日本文化で今やブラジルに欠かせない存在なのは、まぎれもなく食文化でしょう。そもそも、品種改良や土地改良を精力的にすすめ、これまでブラジルに存在しなかった野菜をこの地に根付かせたのは日本人移民です。「日本人が、ブラジル人の食卓に色をもたらした」とか、「日本人は農業の神様」というのは、ブラジルでよく言われる話。そのくらい、「食材」という分野に果たした日本人の功績は大きいのです。現在においても、サンパウロの台所、いえ、ブラジルの台所とも言えるセアザ(大規模農産物市場の名称)では、日系農家の活躍ぶりが目に付きます。

食材はもとより、外食産業においても、日本食レストランの進出ぶりは目覚ましいものがあります。このコラムでも何度も紹介していますが、いまやサンパウロ市内において、日本食レストランの件数はシュラスコレストランを抜いてトップとなっています。最近発売されたグルメ情報誌「Gula」の記事によりますと、その数は300件で、日本食専門ではないのにメニューに寿司が存在する店を加えると600件にものぼるそう。

1982年、つまり今から26年前には、日系移民による典型的な日本食レストランがわずか20件、しかもリベルダーヂに集中していたと言います。ところが、1990年代に起こったアメリカにおけるジャパニーズレストランブームの影響がここブラジルにも波及し、それ以降、ジャルジンズなどの高級住宅街に日本食レストランが広がってきたとのこと。確かに、今でも2つのタイプが存在します。日本と見まがうような伝統的な内装で日本と変わらない味の和食を出す店と、それこそニューヨークにでもいるような気分になる前衛的な雰囲気の、創作色が強い和食を出す店…。最近では、後者の方が多いような気がします。

後者の一つで「NOYOI」というお店は、1999年にオープン。私が訪れたとき、日曜日の午後でしたが、8割程の入店率でお客さんの9割が非日系人でした。リピーターらしき金髪女性に聞くと、「日本食は油を使わずヘルシーだから好き」と、上手に箸を使いながら笑顔で応えてくれましたよ。

こちらの人気の秘訣は、Menu Noyoiという食べ放題システム(一人R$39,70、約2400円)。いわゆるビュッフェは、台におかれた料理を自分で好きなだけ皿に盛り付けますが、ここでは、メニューから好きな料理を選んでウエイターに告げると、キッチンから出来たての料理が運ばれてくるのです。前菜、メイン、寿司・刺身、鉄板焼きや焼きそばなどの熱い料理など、幅広い選択肢の中から好きなだけ選べるのです。これは精神的に大変よろしい!

概して日本料理は高いイメージがあるサンパウロですが、ここなら見知らぬ料理を気兼ねなく注文しても一律料金だから安心。そんなところも、ブラジル人に人気なのかも知れません。こうして、さまざまなスタイルで、サンパウロの街に日本食が浸透していくのです。



Noyoi
Rua Gomes de Carvalho,1165,Vila Olimpia,Sao Paulo,SP,Brasil
Tel +55 11-3044-2643

Caolin
  

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2008年06月20日

日系人バンドあれこれ




今週の水曜日に、ブラジリアで盛大に開催された日本ブラジル移民100周年式典。ルーラ大統領と皇太子殿下も出席されるとテレビや新聞等で大きく紹介されました。ブラジルと日本の今までの友情を振り返り、これからの100年のスタートとなる、そんな意義深いイベントでした。

さて、現在の日本には約32万人のブラジル人が生活しています。彼らの多くは日系人。Dekassegui(デカセギ)として日本に働きに来ている人々です。1990年に入国管理法が改正してから、ブラジルの日系人は続々と来日、工場などで働き始めました。故郷を懐かしむブラジル人のお客さんを見込んだブラジル料理店や雑貨店なども次々とオープン、日本各地に「ブラジル・タウン」と呼ばれるエリアが誕生しました。静岡県浜松市や群馬県大泉町はその代表的な存在ですね。

当初、ブラジル人の多くは数年間一生懸命働いてお金を貯め、ブラジルに帰国するというケースが多かったのですが、最近では日本に定住、永住を決意する人も多いです。仕事だけでなく余暇を満喫したいという願望も高まり、フットサルのチームやダンス・サークルなども結成されています。その中でも人気なのがバンドを結成してライブ活動すること。聞くところによると在日ブラジル人コミュニティの中で活動しているバンドは確認されているだけでも600を超えるというから驚きです。今日はそんな日本のブラジル・タウンで活躍している日系人バンドを幾つか紹介しましょう。

まずは、大泉を拠点に活動しているCIAノーヴォ・テンポ。ギターのジョアンと奥さんでヴォーカルのマルシアからなる夫婦デュオです。主にセルタネージョやフォホーなどを歌っています。マルシアは全伯カラオケ選手権で優勝した実力を持っています。この季節はフェスタ・ジュニーナが各地で開催されていることもあり、ひっぱりだこで、今月29日は六本木で演奏するそうですよ。CDもリリースしています。

続いては浜松を拠点に活動しているノーヴォ・エスケーマ。工場で出会ったパゴーヂ好きの仲間が集まり結成、昨年はCDを自主制作しました。代々木公園で開催されたブラジル・フェスティバルにも出演したので観た方も多いでしょうね。今年は東京方面での演奏活動に力を入れていくそうです。

同じパゴーヂを演奏しているヴェン・サンバールは山梨在住のグループ。彼らは一昨年CDをリリース、驚くことにブラジル凱旋公演を行っています。ブラジル国内でのメジャーデビューを視野に本格的に活動しています。

最後に、名古屋で活動しているのはヴィア・ブラジル。アシェーからサンバ、ボサノヴァまで幅広いレパートリーが特徴です。ヴォーカルのネロさんはエリス・ヘジーナと同じ歌の先生からレッスンを受けていたとか。パンチある歌が魅力です。

日系人のバンドは、日本語を喋れる人がいなかったり、ホームページが無かったり、そもそも告知がブラジル人コミュニティ内だけだったりするので、熱心な日本人のブラジル音楽ファンの間でも情報をつかみ切れていないのが現状です。でも実際その演奏を聴いてみるとかなりハイクオリティなことをやっていてビックリさせられます。正直、プロの日本人自称ブラジル系ミュージシャンよりグッと来る演奏をしているバンドは数多いですよ。
興味があれば是非スケジュールをチェックして一度彼らの演奏を聴きに行ってください!

Willie Whopper
  

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2008年06月19日

アマゾンの果物 カジュー・2




以前のこと、東北ブラジル地方、リオ・グランデ・ド・ノルテ州の首都ナタルの街で遊んだことがあります。生の牡蠣(かき)をたっぷり食べた思いでが残っています。ナタルの近郊、海岸線のピランギー・ド・ノルテにある「世界最大のカジュエイロ(カジュー樹)」も見学しました。くだんのカジュエイロは、現地漁師のルイス・イナシオ・デ・オリヴェイラさんが、1888年に植えたということになっています。93歳になったルイス爺さんは、この樹の木陰で静かに息をひきとったというお話しもオマケになってました。なんだか観光用のキャッチのようで、真偽のほどは分かりません(笑)。

「世界最大のカジュエイロ」の母樹は、メチャクチャに巨大ではありません。ところが周囲に母樹の太い根っこが露出していて、そこからまた樹が立ち上がり、その根っこにもまたという具合に、500メートル四方に渡って広がっていました。この樹は1本と認められ、ギネス・ブックに載ってるそうです。見学には、入園料をとられます。現在は、お一人2レアルだそうです。

樹が大きいカジュエイロを観たのは、アマゾン河口のマラジョ島の海岸に近い場所でした。高さ20メートル近くもあったように思います。枝が横に大きく広がっていて立派でした。木陰ではカピヴァラの親子が昼寝していました。

アマゾンも内陸部にいくにつれ、大きさが潅木程度になっています。田舎の庭にもよく植えられていて、勾玉を可愛くつけたカシューアップルが実っています。この果実のことをブラジルでは、カジューと呼びます。

熟れたカジューのアップル部分は、食用になります。触るとリンゴよりも軟らかい感じで、中にたっぷりの果汁(ダジャレじゃありません)があります。

生のアップル部分は、そのまま齧っても大丈夫です。風味と甘みがあり、独特の渋みが特徴です。ブラジルではカジュー・ジュースが製品化され、どこの町のスーパーでも売っていますが、やっぱり生のほうが美味ですね。

アマゾンの田舎のバール(飲み屋さん)では、現地のヒトたちがピンガ(サトウキビ焼酎)にカジュー汁を絞ったカクテルを飲んでいるのにたまに出会います。生のピンガをキュっと喉に流し込みながら、その合間にアップル部分の輪切りをしゃぶるという通もいました。また梅酒のように、長いことピンガに漬け込んだカジューのバッチーダも作られています。

中央ブラジル地方に多いようですが、多量の砂糖といっしょに煮込んだシロップ、もっと煮詰めて羊羹(ようかん)状にしたお菓子もあります。恐ろしく甘いですが、現地のヒトたちはデザートとして愛用しています。

グランデ・オガワ
  

2008年06月18日

ボサノヴァあれこれ、その1




トゥド・ベン、皆さんお元気ですか? さて今回は、ボサノヴァに関するニュースをお届けしたいと思います。

"ボサ=傾向、ノヴァ=新しい" という意味のボサノヴァは、日本でもっともポピュラーなブラジル音楽となりましたが、産地リオデジャネイロではほとんど耳にする機会がありません。意外なことだと思いますが、現状はそうなんですね。

しかし、今年はボサノヴァがホットです。今年はボサノヴァ生誕50周年という記念年にあたり、そんな訳であちこちでイベントやCDリリースが相次いでます。

今から50年前、ボサノヴァの誕生を意味するエポック・メイキングな出来事がふたつ起こりました。ひとつ目は、1958年5月にエリゼッチ・カルドーゾが全編トム・ジョビン&ヴィニシウス・ヂ・モラエスの共作によるLP『カンサォン・ド・アモール・ヂマイス』を発表し、ジョアン・ジルベルトが2曲「シェガ・ヂ・サウダーヂ」「オートラ・ヴェス」でヴィオラォン伴奏していること。つまり、ジョアン・ジルベルトが生み出した革新的バチーダ(ビート)が初めて録音され聴けるようになったのです。

ふたつ目は、その2ヶ月後にジョアン・ジルベルトがトム・ジョビンのアレンジのもと自らの歌とヴィオラォンで「シェガ・ヂ・サウダーヂ」を78回転盤(B面は「ビンボン」)に録音し発表したこと。というわけで、今年のボサノヴァ生誕50周年は、ジョアン・ジルベルト抜きには語れません。

11月には4度目の来日公演も決まったようですが、ジョアン・ジルベルトの日本好きはブラジル人にも有名になりました。彼の今年の音楽活動は、今月カーネギーホール(ニューヨーク)で幕開けし、8月にはサンパウロとリオ、9月には出身州バイーアのサルヴァドールで予定されています。果たして、本当にステージに現れてくれるでしょうか。その後に日本でボサ年の締めくくることになります。来週も引き続き、あれこれをお伝えしたいと思います。

ではまた来週、チャオ。

TETSU
  

2008年06月17日

精彩欠くセレソン

6月11日(水)レシフェにおけるコパ・ド・ブラジル決勝戦第2戦。この夜、私はコリンチアンスの熱狂的ファンである友人と行きつけのワイン・バーへ観戦に行きました。ホームのサンパウロで第1戦を3-1で勝ったコリンチアンスの優勝は堅いと誰もが思っていました。コリンチアンスは1点差の敗戦でも優勝。ただし、スポルチ・レシフェの挙げたアウェーゴール1点が重く、2-0ならスポルチ優勝です。

試合は、予想どおりコリンチアンスは守備的な試合運び、スポルチは懸命に攻めるも決定的チャンスを作れないという展開。圧倒的に試合を支配しながらゴールを割れないスポルチのネルシーニョ・バチスタ監督は、MFのカシオに代えて第1戦でゴールを挙げたFWエニウトンを投入。これが当たり、前半35分に待望のゴール。動揺するコリンチアンスを攻め立てて38分に優勝の2点目のゴールを決めました。後半、あせるコリンチアンスは一度だけ決定機を作りますが、それ以外はちぐはぐでいいとこなし。おまけに2人退場者を出す始末。そのまま試合終了でスポルチ・レシフェはコパ・ド・ブラジル初優勝。1988年出場以来2度目のリベルタドーレス杯出場権を獲得しました。パウメイラス(3回戦)、インテルナシオナル(準々決勝)、ヴァスコ(準決勝)、コリンチアンスを退けての優勝は価値ある優勝だと思います。

さて、スポルチのメンバーを見ると、まず監督のネルシーニョはヴェルディ川崎と名古屋グランパスで監督を務めたあのネルシーニョ。左ラテラル(サイドバック)のドゥトラは2006年まで横浜Fマリノスでプレー。FWのエニウトンは昨年大宮アルディージャでプレー。MFのルシアーノ・エンリケとFWのレアンドロ・マシャドは韓国でプレーした選手です。日本でプレーした選手がブラジルへ帰ってきて活躍するケースはしばしば見ることができ、非常に興味深い現象だと思います。ちなみにこのチームのメンバーは平均30歳と高いのですが、代表クラスとはいかないものの、一流クラブを渡り歩いてきた選手で固めており、特に休息と栄養補給に注意して体力面の管理をしているというレポートが印象的でした。

この夜、私はワイン・バーで賭けに参加させられ、実は2-0でスポルチ勝利に賭けていました。ひとり1スコアあたり5レアル。私と同じスコアで賭けていた人がもう一人いたので、儲けは折半。50レアルほど儲かりました。一緒に観戦していた友人のコリンチアーノ(コリンチアンスのファン)からは「裏切り者、汚い奴」と罵られましたが、私はコリンチアーノではないので別に…

川原崎隆一郎
  

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2008年06月16日

冷え冷えショッピでドイツ気分



サンパウロ市内北部に、Shopping Center Norteという大規模ショッピングモールがあります。ここは買い物のために利用するのはもちろんですが、私は、ただただビールを求めて行ってしまいます…。

レストラン街の一角にあるMunique(ムーニッキ)という名の、ショッピングモール内にしては大きい店。こここそが、生ビール好きにはたまらない、ドイツ風ビアホールなのであります。ムーニッキとは、ドイツのビール産地として知られる都市、ミュンヘンのこと。インテリアにもドイツ国旗カラーを取り入れ、雰囲気も上々です。

こだわりのショッピは、サンパウロから70キロに位置するVinhedo(ヴィニェード)という町の直営工場で製造されていて、提供される前日の夜中にレストランまで搬送されるそう。お店によると、出来たてよりも、24時間程度「休ませた」状態の方がおいしいショッピになるそうで、だから夜中の搬送が理想的なんだそうです。品質にとことんこだわる姿勢、好きですねぇ。

提供する温度としてはマイナス2度を保っているそう。これが、ショッピを味わうにあたっての最良の温度だそうで…。確かにここのショッピはキーンと冷えてますが、マイナス2度と0度の違いを感じるほどグルメな舌ではないようです、私。しかしこの温度は、きっと何度も試飲して研究を重ねた結果、編み出されたのでしょうね。

開店から20年ですが、オーナーはかつて、歴史あるドイツ人レストランで働いていたというドイツ系ブラジル人。料理も、Kassler com Chucrute e Batatas(豚肉とキャベツとジャガイモの料理)や、Eisbein (塩漬け豚の煮込み)といった、ドイツの伝統的メニューが並びます。おすすめは、ビールといえば欠かせないドイツソーセージの盛り合わせ。Chucrute Garnie(2人前)というメニューで、大皿に各種ソーセージとアイスバイン、カスレーなどの代表料理が所狭しと載ってきます。太いソーセージはそれだけで迫力満点。2人前と言っても、4人くらいでシェアしてちょうどいいくらいのボリュームです。

ドイツ料理以外にも、Frango à Passarinho(鳥のから揚げ)、Bolinhos de Bacalhau(塩ダラのコロッケ)、Pastéis(パステウ)といったブラジルのバールでおなじみのおつまみ類も充実。ビール好きの心をぐっとつかんでいます。

ショッピに飽きたら、世界各国から集まった50種類のビールを味わうことも出来ます。ブラジルだけで14種類の銘柄が置かれていて圧巻。そのほかドイツのメーカーやメキシコ、オランダなどのビールが揃います。残念なのはベルギービールがないこと。アジアやアメリカの銘柄もないのでご注意を。

人数が集まれば、ぜひ試してみたいのがChoppão(ショッパォン)。高さ1メートルはありそうな細長い巨大な容器に、並々と黄金の水が入ってテーブルまでやってきます。その量、1.4リットル。これでお値段15.40レアル(約1000円)…ブラジルのビールは本当にお手頃ですよね。この感覚を覚えてしまうと、日本の居酒屋のジョッキが高すぎて飲めなくなってしまいそうです。




Munique
Trav. Casalbuono, 120
Shopping Center Norte, loja 404, Vila Guilherme, São Paulo, SP, Brasil
Tel +55 11-6222-2126
http://www.munique.com.br/
  

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2008年06月13日

ディープ・ブラジル ─ モロ出し大発掘カーニバル!




今年はブラジル移民100周年。ブラジルでは6月18日が日本人移民記念日となっています。ちょうど100年前、神戸港から初めての日本人移民を乗せた笠戸丸が、6月18日にサンパウロ州サントス港に着いたことから定められました。今年は首都ブラジリアで大規模な記念式典が予定されており、日本から皇太子殿下が出席されます。日本でもいくつかのイベントが予定されていますが、今週はブラジル音楽ファンなら必見のイベントをご紹介しましょう。

「ディープ・ブラジル」は、日本を代表するパーカッション奏者である翁長巳酉さんがコーディネイトした、ブラジル音楽の映像&トーク・ライブです。しかも6日間連続開催となります!翁長さんは80年代にプロデビュー、じゃがたらやチカ・ブーンといったグループで活動後、ブラジル音楽の魅力に取りつかれ、ついにはブラジルに移住しました。十数年間の滞在中に多くのブラジル人ミュージシャンと交流しています。帰国後はJ-POPからフリージャズまで幅広く演奏、ブラジルの魅力を伝えるべく、オリジナルのDVDの制作や、現地ツアーなども企画されるパワフルな女性です。

実は、私にもお声がかかりました。しかも18日、日系移民記念日当日です!こうなったらこれしかない!!ということで、「日系移民が奏でたブラジル音楽」というテーマで挑みます!!日系人初のプロ歌手と噂される人物から、現代のブラジル音楽界で活動している日系人、そして日本に出稼ぎとして働いている在日ブラジル人のグループまで、タップリと幅広く紹介します!!他の日も興味深い内容ばかりで毎日通いたくなりますね。是非、遊びにいらして下さい!!


■ 日本ブラジル移民100周年感謝祭
『ディープ・ブラジル ─ モロ出し大発掘カーニバル!』


日時:6/15(日)~6/20(金)連日19:00開場/19:30開演
会場:UPLINK FACTOY(東京・渋谷)
http://www.uplink.co.jp/factory/
チャージ:¥2,000(1ドリンク別)

6/15(日)翁長巳酉『来日記念/インディオ・カラジャー族ってすげぇぞ』
6/16(月)ケペル木村『MPB所蔵レア映像大公開』
6/17(火)翁長巳酉『エルメート・パスコアール秘蔵映像モロ出し』
6/18(水)ウィリー・ヲゥーパー『日系人が奏でるブラジル音楽』
6/19(木)堀内隆志『知ってるつもり?ナラ・レオン』
6/20(金)中原仁『超お楽しみのブラジル福袋』

★3回目以降の参加より、入場料が¥1,500のリピーター割引あり
★全回参加の根性のある方には、なんと最終日に“ブラジル超福袋”を進呈
★期間中、会場の中ではブラジルに関連した展示も行っています

Willie Whopper
  

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2008年06月12日

アマゾンの果物 カジュー・1




ウルシをご存知ですよね。アレルギー性の皮膚炎をおこすこと、また上品なお椀などの上塗りの漆(うるし)の材料植物として有名です。ウルシは、アナカルディア科(ウルシ科)に分類されています。同科の有用植物には、果物のマンゴー、ナッツ類のピスタッチョ、そしてカシュー(ナッツ)があります。

カシューナッツはご存知ですよね。世界的に有名な美味しいナッツです。もちろん日本のデパートのナッツ売り場、お菓子屋さんなどでもごく普通に売っています。お値段は比較的いいほうで、ピーナッツなんかよりずっと高価です。

このナッツが採れる樹を和名でカシューナットノキ、あるいはマガタマノキと呼びます。ポルトガル語ではカジュエイロ、すなわちカジュー樹です。

カジュー樹の学名は、アナカルディウム・オシデンターレです。アマゾン地方から東北ブラジルを原産とするアナカルディア科(ウルシ科)の模式的な植物です。常緑で、大きな樹は高さが15メートルくらいになります。暑く乾燥した気候を好む植物で、海の沿岸に近いほど巨木になるようです。

和名にもあるように勾玉(まがたま)のような形をしたナッツがどのように成るのか知らない方は多いと思います。写真を見てください。赤いリンゴを逆さまにしたようなものは、果柄が肥大した部分です。これをカシュー・アップルと呼びます。枝にぶら下がったアップル部分の先端に灰色っぽい勾玉がついてますよね。これが生ナッツの殻です。

もし貴兄&貴女がアマゾン地方あるいは東北ブラジル地方を旅行したとして、観光ガイドさんに「これがカシューナッツです」と説明されても、ナッツ部分を絶対に口に入れてはいけません。生ナッツの殻には、ウルシと同様にかぶれる成分がたっぷりと含まれているからです。

実はですね。アワテものの日本人を2人ほど知っております(笑)。一人は若い女の子でした。結果は強度のタラコ唇でした。キッスもできないくらいに無残に腫れあがってました。たっぷり一週間くらいは炎症がひきませんから、充分にご注意してください。

食べられるナッツにするためには、殻を炒って有毒な成分を固定して分離します。このときに分けられた樹脂のようなものは、カシュー塗料のマテリアルとなります。野外では焚き火にくべてもOKです。グランデ・オガワも田舎でよくやりました。けっこうタイミングが難しく、焼きすぎると中まで黒コゲになります。焼きたてのカシューナッツはたいへん香ばしく、製品になっているものよりも美味ですね。

グランデ・オガワ
  

2008年06月11日

ファッション・リオ




トゥド・ベン、皆さんお元気ですか? ここ最近リオは30℃超えの好天気がつづいています。グアナバラ湾に浮かぶ無数のヨットも太陽の光を受けて白く輝いています。平日の昼間っからヨット遊びできるなんて羨ましい生活ですが、それはさておき、グアナバラ湾に面するグロリアの大型イベント会場で、ファッション・リオが開催されてるので、少しリポートしましょう。

今回で13回目となるファッション・リオは、近年世界中から熱く注目されているファッション・ウィークです。サンパウロでも後から誕生しましたが、業界ではリオ版の方が格上と目されているようです。日本から取材に来てる方もいましたが、いくつかのリオ発ブランドが日本にも進出してるように、今後まずまず活発化しそうな業界です。

今回は08/09春夏コレクションとなっており、北半球の日本・欧米より半年早い先取り感もファッション・リオの特徴でしょう。エコをテーマにカラフルなものからシックなもの、リオならではの独創的な水着からワンピース、ドレス……、自然と都会のコラボレーションから生まれたデザインは、リオの建築と同じく、オリジナリティーに溢れています。

7日から13日まで、一日に6、7のブランドが登場予定で、Speclar, Walter Rodrigues, Totem, Mara Mac, Alessa, Salinas……が今日までに紹介されました。アマゾンの環境保護が世界的に注目されていることもあってか、グリーン、ブルーを基調にしたデザインが目を引きます。Mara Mac の水、海をイメージした演出もカリオカに好評でした。というわけで後半も楽しみなファッション・リオの模様は下記サイトから。

FASHION RIO
http://www.fashionrio.org.br/

ではまた来週、チャオ。

TETSU




  

2008年06月10日

ユーロ2008のブラジル人たち

6月7日オーストリア/スイス共催のユーロ2008が開幕しました。今回は大会で活躍が期待されるブラジル人をご紹介しましょう。ブラジル人?欧州選手権にブラジル人が何の関係があるの?とおっしゃる皆さん、日本代表に過去も現在も帰化ブラジル人選手が過去も現在もいるように、ヨーロッパ諸国の代表選手にもブラジル人がいるのです。

中でも最も有名なのは、ポルトガル代表MFデコ(バルセロナ、30歳)でしょう。コリンチアンスのユース出身ですがプロ契約してもらえずポルトガルへ渡り、FCポルトでの活躍が認められて市民権獲得後代表入りしました。前回のユーロ2004や2006W杯での活躍は記憶に新しいところです。

同じくポルトガル代表DFペペ(レアル・マドリー、25歳)。18歳でポルトガルに渡り、2007年に市民権を獲得しました。今大会初戦の対トルコ戦(2-0で勝利)では先制ゴールを挙げる活躍を見せました。将来期待のセンターバックです。

ポルトガルと同じくグループAのトルコ代表にいるのが、メメット・アウレリオ(フェネルバフチェ、30歳)。フラメンゴ出身のボランチ(守備的MF)で、ブラジルの名前はマルコ・アウレリオです。2006年にトルコの市民権を獲得と同時にメメットと改名しました。

グループBのドイツのFWクラニー(シャルケ、26歳)もブラジル出身です。リオデジャネイロで生まれ15歳でドイツへ。シュトゥットガルト、シャルケといった名門でプレーしているので見た方も多いことと思います。ユーロ2004にも出場。今大会初戦の対ポーランド戦(2-0で勝利)では途中出場しました。

ドイツに敗れたポーランドにも、サンカエターノ出身でコリンチアンスやフラメンゴでプレーしたロジェール・ゲレイロ(レジア・ワルシャワ、26歳)がいます。ポジションは左MF。今年の4月に市民権を獲得ということですが、これってありなんでしょうか?初戦の対ドイツ戦では途中出場して活躍しました。

グループDのスペインにはボランチのマルコス・セナ(ビジャレアル、31歳)がいます。ブラジルでは1999年にブラジル選手権優勝のコリンチアンスにいましたが、華々しい活躍はできませんでした。スペイン市民権獲得後2006W杯では2試合に先発出場しています。

最後に、前述の6人の選手以上に忘れてはならないのは、そして私が最も注目しているのが、ポルトガル代表監督ルイス・フェリペ・スコラーリです。日韓共催2002W杯でブラジル代表を優勝に導き、上手いが弱いといわれてきたポルトガルをユーロ2004では準優勝(0-1でギリシアに敗戦)、2006W杯では準決勝で押しに押してフランスに0-1で敗れ結局4位。今大会は何としても優勝をと考えているはずです。私も応援しています。采配に注目しましょう。

河原崎隆一郎

  

Posted by pokebras at 11:00Comments(0)TrackBack(0)OLHO NO LANCE!

2008年06月09日

北海道仕込みのみそラーメンで温まろう




すっかり秋も深まり、厚手の上着やニットキャップが恋しいサンパウロです。秋というより、もう冬に足を一歩踏み入れたように寒い日があります。体感気温は10度ちょっとじゃないでしょうか、夜の冷え込みは相当なものです。

そんな季節に恋しくなるのがアツアツの鍋やラーメン。リベルダーヂでは、唯一のラーメン専門店に毎晩長い列ができ、ちゃんこ鍋が売り物の店では連夜、予約が相次いでいます。まさにここは日本、という思いを再認識させられるリベルダーヂの晩秋であります。

ラーメンと言えば、道産子の私が気に入っているのが、「喜怒哀楽(きどあいらく)」のみそラーメン。製麺関連の企業に勤める友人が「うまい!」と太鼓判を押したラーメンです。写真をご覧いただいてわかるように、山盛りのモヤシが実に美味しそう。肉は豚のひき肉を使い、トッピングのネギもたっぷり載っています。この様子、どこかで食べたラーメンによく似ています…。

そう、このモヤシ使いは、札幌や旭川で食べるみそラーメンの様子にそっくり。シャキシャキと歯ごたえが残るみずみずしいモヤシ炒めがたっぷり載るのは、まさに、北海道ラーメンのスタイルです。遠く離れたブラジルで、ふるさと北海道のラーメンを味わえるとは、感涙以外の何物でもありません。

スープの味も、麺のゆで具合も申し分なし。私にとっては、某専門店よりレベルが上のように思えます。もしかしたらサンパウロ一かも?とまで書くのは、ちょっとひいき目が入りすぎでしょうか。

さてこのお店には、入口にいつもどっしり構えている日系のお母さんがいます。少しばかりインタビューしてみましたところ、彼女は旭川出身の1世。生粋の道産子でありました。ラーメンの美味しさのわけをしっかり確認できましたね。彼女の息子さんたちは、日舞をベースにした大衆演劇劇団「響ファミリー」を結成し公演を行うなど、ブラジルに日本文化を伝える大切な役目を果たしています。時々、お店にも登場しますので、チャンスがあればお話ししてみるのも楽しいと思います。(もちろん日本語でOK!)

ラーメンのみならず、日本食で「あぁ、あれが食べたいなぁ…」と思うものならほぼ何でもメニューにあるのが、この店の頼もしいところ。壁には、マジックで手書きされたメニューがわんさか貼られ、「しめさば」「生うに」「茶そば」「しらすおろし」「さんまの塩焼き」…と、日本の居酒屋さながらの雰囲気に包まれています。ひと昔前の、田舎町の駅前にたたずんでいたような懐かしい風情のお店が、今この2008年のサンパウロでなお、生き続けているのです。



レストラン喫茶 喜怒哀楽
Rua São Joaquim 394, Liberdade, São Paulo, SP, Brasil
Tel +55 11-3207-8569

Caolin
  

Posted by pokebras at 11:00Comments(0)TrackBack(0)Bom Apetite!

2008年06月06日

Festa do Brasil 2008開催!

6月に入りました!移民100周年の記念日まであと少しですね。1908年6月18日、初めての日本移民781名を乗せた笠戸丸が、サントス港に入港しました。今年はそれからちょうど100年目、6月18日はブラジリアで大規模な式典が予定されています。あわせて日本各地でも記念イベントが開催されます。

という訳で、今週は私も参加するイベントをご紹介します。私が編集に携わっている、ブラジルの音楽と文化を紹介するミニマガジンBanca。今年もBanca編集部が主催する日伯友好音楽イベント「Festa do Brasil 2008」の開催が決定しました!!Festa do Brasilといえば、これまで江の島や表参道、横浜と会場を移してきましたが、今年は100周年ということで、ブラジル人が多く住む街、群馬県太田市で初開催します!会場はブラジル人御用達のクラブ、Vipsです。

出演するグループを紹介しましょう。まずは地元大泉町に在住のブラジル人グループ、ノヴォ・テンポ。一昨年CDリリース、在日ブラジル人に圧倒的な人気を誇るカントリー・スタイルのグループです。Festa do Brasilには2回目の出演となります。2組目は横浜で活動しているオリエント・ダウ。ブラジル音楽にインスパイアしたオリジナル・ナンバーを中心に披露、今回は特別にブラジル人のラッパーも参加するとか!?これは楽しみです。3組目は、最近首都圏で大きな話題となっている日本人による本格的なパゴーヂ・グループ、バチーダ・ヂ・コラソン。彼らの演奏がどうブラジル人に映るのか楽しみですね!!他にもダンスユニット、ベン・ジュンチーニョスのショウや、お楽しみ抽選会なども予定しています。

新宿からは約2時間、イベントの前後には付近に点在するブラジル・ショップを探索してみるのもいいですね。観光がてらに、ぜひお越しください!



■ Festa do BRASIL 2008

日時:6月15日(日)13:00-17:00
Charge:2500円(Drink別)
会場:VIPS 群馬県太田市阿久津町85-1(駐車場完備)
TEL:0276-52-6069

出演:
DJ:五代目、谷口洋、宿口豪、Willie Whopper、堀内隆志
Dance Show:Grupo de Danca - bem juntinhos
Band:CIA. Novo Tempo、Orient Daw mais Dois、Batida de Coracao

主催:Banca編集部

Willie Whopper
  

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2008年06月05日

アマゾンの果物の王者 クプアスー・3




クプアスーは、原産地であるブラジルのアマゾン地方、日本、アメリカ、ユーロ圏内などで物議をまいたことがありました。それは日本の京都にあるAフーズという会社が、クプアスーを商標として登録していたことに因を発しました。Aフーズ社は、クプラート(クプアスー・チョコ)を含めたいろいろなクプアスー製品の商標を世界の各国で取得していました。ドイツの食品会社がクプアスー・ジャムを売り出したとき、Aフーズ社が裁判を起こしています。

当然のように頭にきたのは、現地アマゾン地方の輸出業者です。商標となっていると、無許可ではクプアスーの名前を使えないからです。基本的には、固有名詞を商標として認可した国々がおかしいと思います。ブラジルのアマゾン地方のみで知られた無名の果物だった時代、先進各国の許可局も固有名詞とは知らなかったのでしょうね。

グランデ・オガワが考えるに、クプアスーはもっともっと有名になる可能性を秘めています。理由は数多い熱帯果実の中で、王者級の美味しさをもっていること。もしも、ヴァッソーラ・デ・ブルッシャの病気対策ができたら、間違いなく世界中の熱帯で栽培されるようになるでしょう。

ちなみに、アマゾンで製品化されたポルパ(果肉)を日本も輸入しています。アマゾン・フルーツを銘うったお店でジュースが飲めます。ただし、お味のほうは水増しのせいでかなり淡いです(笑)。熱帯果実は、やはり現地で熟れたものが最高ですね。

さて、アオギリ科テオブロマ属(カカオ属)の有名2種、すなわちカカオとクプアスーのお話しを記しましたが、同属にはまだ何種類かが知られています。カカウ・ド・ペルー(テオブロマ・ビコロー)、カカウイー(テオブロマ・スペシオサム)、クプイー(テオブロマ・スビンカナム)などです。

アマゾンを含めたブラジルのインディオ語に、トゥッピ系言語というのがあります。この言語で大小を表す接尾語に使われるのが、アスーとイーです。前者は、イグ+アスー(大きな水)なんかが有名ですね。クプアスーも「クプの大きいもの」を意味します。イーは、小さいものを表します。上記のカカウイーは、「カカオの小さなもの」、クプイーは、「クプの小さなもの」ですね。

アマゾン河口部の街ベレン市の近郊、サンタ・イザベルの外れの再生林に成っていたクプイーを食べたことがあります。形はクプアスーに似ていますが、大きさは10センチくらいと名のごとく小型。果肉は多くなかったですが、ちょっとリンゴに似た風味があって、たいへんに美味でした。

グランデ・オガワ
  

2008年06月04日

TENSAIS MC'S

トゥド・ベン、皆さんお元気ですか? リオには今年一番の寒波が到来、いや~寒いですね。週末は最高が20℃、最低は14℃くらいになりました。さすがにカリオカは家に閉じこもりっきりで、寒風がふきつける海辺を散歩してる外国人旅行者がニュースになったくらいです。

さて今回は気になるHIP-HOPグループ TENSAIS MC'S についてご紹介しましょう。もともとこのグループの存在を知ったのは、2003年に日本で開催されたオーディション:Sony dream factory でグランプリを獲得したときのことです。なにかの新聞記事で読んだのですが、日本・ブラジル混合ユニットという今までになかった(聞いたことがなかった)新しいスタイルの誕生に興味を持ちました。

ちょうどその頃からでしょうか、都内でも日本人と日系ブラジル人が手を組んだイベントが開かれるようになってきました。それまでは、日本人向けか日系ブラジル人向けのイベントとして分かれており、来日ライヴでもやはりそうでした。お互いにイベント告知をする術を知らなかったのも大きな要因です。

でも今はだいぶ事情が変わってきたようです。お互いの距離が縮まって、交流が生まれているのでしょう。本コラムに寄稿されてるウィリー氏のように、今まで閉ざされていた情報が発信されることで、興味を持っている日本人のブラジル・ファンだけでなく、日本人社会にもっとなじみたい日系ブラジル人にも新しい交流の場が生まれているのだと思います。これは、お互いにとって本当にいいことですね。

TENSAIS MC'S のリーダーで歌手のMC BETO はそんなカルチャー・ミックスのキーパーソンという存在で、数々のイベントに出演し、個性的なメッセージと歌を発信して活躍しています。

2005年からは各々ソロとして活動してたようですが、今年は移民100周年ということで再始動し、Maxi Single『Mesti Soul』をリリースしました。日本で暮らす日系ブラジル人の新しい視点から生まれた強烈なメッセージと、HIP-HOPとサンバが融合したサウンドは和製マルセロ・デードイスという感じで、一度聞いたら耳から離れない、ポルトガル語で言ったらシクレッチ(ガムの意)なサウンドです。

彼らのような新しい感覚をもった日系ブラジル人と日本人の新世代交流から、今後なにが生まれてくるのか、それも楽しみです。ではまた来週、チャオ!



Maxi Single "Mesti Soul"

TENSAIS MC'Sオフィシャル・サイト
http://www.tensais.com/


TETSU
  

2008年06月03日

コパ・ド・ブラジル コリンチアンス快(?)進撃

先週水曜日(5月28日)コパ・ド・ブラジルの決勝の組み合わせが決定しました。かたや昨年史上初のセリエB降格の恥辱を味わったコリンチアンス。かたや昨年セリエBへ戻ったばかりのスポルチ・レシフェ。両チームとも準決勝はタイスコアでPK合戦による劇的勝利で決勝へ進出しました。

コリンチアンスは昨年MSIとの問題だらけのパートンーシップを解約。会長のドゥアリビが汚職、資金洗浄、犯罪組織形成の罪に問われて退陣。新たにアンドレ・サンシェスが会長に就任するも立て直せずセリエB降格となりました。2010年に創立100周年を迎えるため、今年のセリエAへの復帰が至上命令です。

今年は、グレミオを昨年リベルタドーレス決勝へ導いたマノ・メネゼス監督を獲得。選手は、代表クラスはいないものの、あまり騒がれないしっかり選手を獲得したように思われます。特に守備陣に良い選手を補強しました。

さて、このコリンチアンスがあれヨあれヨという間にコパ・ド・ブラジルの決勝まで勝ち上がってきました。2回戦いきなりアウェーで敗れホームで何とか勝ち、ベスト16の戦いではアウェーでゴイアスに1-3で敗れ、「もうダメだ」とファンの大半が思っていたと思いますが、ホームで4-0の奇跡的勝利。準々決勝は同じセリエBのサンカエターノを難なく退けたものの、前述したように準決勝はボタフォゴに劇的勝利。もし優勝すれば、95年、02年に続き3度目の優勝となります。

ところでこのコパ・ド・ブラジルという大会、優勝チームがリベルタドーレス杯出場権を獲得できる大会であるにも関わらず、リベルタドーレス杯出場中のチームは出られないという不思議な大会です。加えて、出場資格が明確ではなく、27の州(連邦直轄区を含む)から54の代表とCBF(ブラジルサッカー連盟)ランキング上位10チームということですが、出場チームを一覧していくと、どうも不可解な点が多いです。

1989年に始まったこの大会では、過去にセリエA以外のチームが優勝したのは、クリシウマ(91)、サント・アンドレ(04、現大分監督のシャムスカが指揮)、パウリスタ(05)の3度。コリンチアンスが優勝すれば4度目となりますが、「セリエBにいて優勝」という点、ファンはあまり名誉には思わないでしょう。

サンパウロの二人に一人はコリンチアンスのファンではないかと思われるほど人気のチーム。ブラジル現大統領ルーラも大のコリンチアーノ(コリンチアンスのファンの意)。コリンチアンスが勝つと景気が良くなると言いますから、なんとか優勝してもらいたいものです。

川原崎隆一郎
  

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